遠方の発電所から電気エネルギーを消費場所(各需要家)に届けるまで、送電線や配電線の抵抗により、一部の電気エネルギーがジュール熱として消費され、エネルギーの損失となる。 この損失は電流量の2乗に比例して増大するため、送電側では変圧器で電圧を高めることで電流量を減らし送電途中の損失を減らすようにしている。送電網や配電網では需要家に近づくにつれて変圧器で電圧を段階的に落としてゆく。変圧器によって容易に電圧を上げ下げできるため、現在は殆どの送電は交流電流が使われている。 送電損失(送配電ロス)率の低減は、発電電力量の削減による発電用エネルギー資源の節約に貢献する。日本の送配電ロス率は4.8%(2010年度)とされる。