電気を表す英単語 electricity はギリシア語の ηλεκτρον ([elektron], 琥珀)に由来する。古代ギリシア人が琥珀をこする事により静電気が発生する事を発見した故事によるもので、そこから古典ラテン語で electrum、新ラテン語で ēlectricus(琥珀のような)という言葉が生まれ、そこから electricity が派生した。
一方で漢語の「電気」の「電」は雷の別名であり、いわば「電気」というのは「雷の素」といった意味になる。ベンジャミン・フランクリンによる研究はしばしば「雷の正体が電気である事を発見した」と紹介されるが、この文章は字義的な矛盾を含む事になる。もちろん「電気」という漢語がフランクリンの時代以後に作られたからである。